温泉宿

温泉宿に人生の極意あり

温泉の効果はどこからくるのだろうか?

群馬県の浅間山の麓の温泉に投宿した際に、今まで感じたことのない思いが感じられた。それは温泉浴場から出て客室に戻ってから、自分の体が保温している時間がどうも他の温泉地の感じと比べて長いような気がした。その後には体温保持が出来ているようで、ポカポカ気分がある種のだるさを伴いながらも体を癒している感は否めない。そして、約3時間くらい経った頃合いには仕事場を駆け抜けて訪れた当初の疲労感はかなり排除出来ていた。良くTV番組でも健康の秘訣として体を冷やしてはいけないとあるのが理解出来てからは、頭部以外は温める習慣が付いた。頭寒足熱と云う言葉があるが、これも漢方から来たものと由来があるそうだ。歳も50歳も過ぎると冷えを感じる体の部分がありませんか?

寝しなにマッサージを頼む  

都会の喧騒から離れた想いを二重に味わいたく、必ずその地のマッサージをお願いしている。それには理由があります。一つは温泉地の情報(食べ物・隠れた穴場・ご当地の歴史・名産品など)を聞きながら会話を楽しむのと、その翌朝からは旅の情報通の自分を演出している訳である。二つ目は実は温泉に充分浸かった後は体の一番弱ったところが敏感になっているので、マッサージの方から必ず指摘される。「お客さんは○○○が弱っているみたい」とか「ここの痛い人は○○○が弱っているですよ」と!その後の日々の生活に気を付けるタイミングになる訳である。一挙両得とはこのことかと。会津若松の旅館でフットマッサージを大浴場玄関のソファーで施術してもらった後に、やはり指摘してくれたところは自分でも気にしていた部分で、気を使うようにもなって改善された経験を持つ。推して知るべし?(押してご自分の健康を知るべしと伝えたい)

今回お奨めのような旅館の食事から思い知らされる。

ある種の高級旅館か人気の宿でのおもてなしの会席料理は、季節感・ご当地の食材・巧みの技を駆使して創作されています。多忙な毎日を送っていると忘れがちな事柄を思い起こしてくれます。土瓶蒸しをいただいた時にほっとした気分になったり、夏の肉厚なあわびを口に頬張った瞬間の至福のとき、そして山の温泉地ではイノシシ鍋で体が温まる気持ちであったり、山菜で故郷に想いを馳せたり、味の深い地の野菜を食べて子供の頃に家族団欒で食事した頃を思い出したりと、何か忘れかけた事柄を再現してくれたりします。あわび・○○カニ・伊勢海老・金目鯛と大物食材で勝負も良いが、少量多種的会席御膳も捨てがたいですね。なにせ、そのときの体が欲しているものがわかりますから。

最近の旅館で流行している露天風呂付客室は少々お高い価格ではあるが、いつでも入浴出来てわがままし得るし、体が冷えにくいので旅館を使いたい気持ちに利にかなったり。ご当地の蔵元の吟醸酒で一杯やりながら美味しい食事を堪能し、短い時間だが湯治に行く小旅行はいかがでしょうか。